綿の収縮防止について [03 製造・加工]
綿の収縮防止について
綿の生地は洗濯し収縮させるとそれ以上は収縮しなくなることが多いので、生機の段階で収縮させ出荷すれば、生地での収縮は小さくなります。
ただし、この時に幅がむので、必要幅がある時は、その幅よりも大きくしなくてはなりません。それ以上の効果を持つ加工方法=綿の防縮について調べてみました。
◯サンフォライズ加工
織物の防縮加工の一種。布が水で収縮する量を測定しておき,フェルトを張ったローラー上で一定の湿気を与え,フェルトとともに予定量だけあらかじめ収縮させて仕上げる。縮みの原因である綿繊維の不安定な部分を物理的な方法で安定させ、縮みを縦、横ともに1%に留める。
*生地で行う
◯樹脂加工
綿繊維の不安定な部分に樹脂を浸透させて固定し、水を吸収しても繊維が動きにくくして縮みを防ぐ加工。
*生地で行う
◯シルケット加工(マーセライズ加工)
生地を引っ張りながらカセイソーダ液で処理すると繊維の表面がきれいになり、光沢が付く加工。防縮性が出て、染料や薬品の吸収性が良くなり、強度が増し、効果は持続する。
*糸、生地で行う
*シルケット加工済みの糸で生地をつくると、いわゆる「綿らしさ」が少なくなります。顕微鏡でみると綿が特徴的なリボン状の形態でなくなっています。
●液体アンモニア加工(SSP加工)
マイナス33.4度で液化したアンモニア液で、綿繊維を化学的に改質させる方法。加工してから縫製し、高温で処理する。
*生地で行う
●VP加工(Vaper Phase加工)
縫製後にホルマリンガスを噴きつけて繊維内に浸透させ、形状を安定させる。
*縫製品で行う
●の加工2つは、生地-縫製を一貫して行うことがほとんどで、綿の生地の収縮が悪い時の改善方法としては使いにくい。
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