リング糸と空紡糸 [02 素材]
先日、「空紡糸」を見ました。日本ではあまり、みかけません。いつもなら、紡績糸を解いて、繊維そのものを光学顕微鏡で観察し、素材を判別します。今回は、糸をそのまま、実体顕微鏡で観察したので、気が付きました。ひょっとすると、今までは気が付かなかっただけかもしれません。空紡糸の方が新しく開発され、生産コストが安いのですが、細番手が作れないので、リング糸と共存です。また、Tシャツやジーンズの世界では、風合いが異なるため、使い分けられているそうです。
オープンエンド紡績糸:スライバー(繊維の束)の繊維を一度ばらばらにして、高速で回転するローターの中で、その遠心力で繊維をローラーに内側に並べ、ローターの回転で撚りをかけてつくった糸[繊維素材辞典/一見輝彦]
両者の違い
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【リング糸】
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【空紡糸】 オープンエンド紡績糸とも |
糸の状態 |
糸の繊維が均一で、糸全体に均一の撚りがかかっている |
糸の繊維が不均一で糸の外側に強い撚りがかかっているが、内側には撚りがかかってない |
糸の形状 |
糸に締まりがある |
糸に膨らみ(デコボコ)がある →ゴアゴア感、ドライ感 |
生産コスト |
高い こちらが古く、コストを安くするための方法の一つがオープンエンド紡績糸 |
安い 最近は、コストよりも風合いの差別化
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生産される番手 |
太番手から細番手まであり
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太番手のみ(一般には10番から20番が主流、40番程度まで) 最近は改良されており60番も可能 |
強力 |
強い |
リング糸に比べると弱い |
好み |
日本で好まれる |
アメリカで好まれる |